今夜も酒を飲みながら ふらり ふらりと千鳥足  明日はどこの山行こうか

5/1大朝日

2010/05/01 古寺鉱泉~ハナヌキ峰まで(吹雪で撤退)

朝4時この日のパートナーDr.まっちゃんと白鷹町の鮎茶屋で待ち合わせ。前日からの雨が残っており、やや不安な出発となった。それでも合い言葉は「今日はだんだん天気が回復する」を互いに連発し期待はいっぱいだった。西川町に入り日の出が過ぎても雨が上がらず「今日は雨か」と諦めかけていたら到着した頃にはなんと雨が止んだ。駐車場には2台ほどある。前日の登山客か釣り人だろう。
5:30小寺鉱泉前を出発。それにしても今年は雪が多い。旅館裏の尾根まで取り付きの九十九折になっている道はずっぽり雪に下でいきなり急な雪の斜面を直登だ。久々に重い荷物を担いだ私は尾根に取り付くまでヘロヘロだ。尾根からは少しの間夏道が出ているが、すぐに雪を踏む事となる。それでもわずかな夏道の傍らに咲く山野草が目を楽しませてくれる。雪上に出ると雨が降ったせいか雪の表面が崩れやすい上に中は硬いので足元が滑るような感じで歩きにくい。1時間歩いたところで休憩。水を飲み、ニコチンの補給。ん~っ充実してる!
5分ほど休憩してまた歩き始める。Dr.まっちゃんが飛ばし始めた。私は荷物が重くその後をへいこらへいこら付いて行くのがやっとだ。それにしても重いな今日の荷物(宴会用もろもろ)。マンサクの花が雪から伸びる枝に咲いている。黄色で弱弱しくひょろひょろしているのに、なんとなくあの花を見ると嬉しくなるんだよな不思議と。また1時間ほど歩いたところでDr.まっちゃんがいつも休憩をとるというブナの老木の下で休憩。オニギリをほおばる。空は太陽が出たり隠れたりを繰り返しているが確実に回復に向かっている。こういう時の心境としては無事登頂した後の神様への儀式またの名を宴会のことで頭がいっぱいだ。
さあ再出発だ。歩き出して間もなく、あれあれなんとあられが降り始めたではないか。まあ一時的なものだろうと思って歩き続けた。実際風と共に降ったり止んだり。しかも今日の合い言葉は「午後から良くなる。天気は回復に向かう」なのだ。間もなくナハヌキ峯というところまで来ると古寺山が大きく目の前に迫る。上空から風の音が大きく聞こえるが風はなかった。ハナヌキ峰を左から巻き、古寺山へ向かう稜線に出た瞬間状況は一変した。大朝日岳を抜けた風がこの稜線に吹き付ける。しかも私達がいたところは鞍部だったため風の勢いがすごい。鞍部からやや登った所まで来ると風だけではなく横殴りの吹雪だ。空は真っ黒で古寺山さえ見えない状況だ。風に乗った雪なら風をやり過ごした後進めるが、どうやら雲からの雪のようだ。ブナの大木に隠れまっちゃんと相談する。その結果まだ早いし暫らく待ってみようと言う事になった。待つ間も体が冷えてくる。改めて相談し引き返す事に!その時後ろから2名が登ってきた。そのうちの一人は年配の方で「俺は行く」という事であった。もう一人の方に近づくと「あれっ 竹田さんですよね?」って声をかけられた。去年の連休にやはり大朝日に登り夜を一緒に過ごした福島から来たサイトウさんだった。サイトウさんも今日は引き返すとの事。3人で引き返した。稜線から樹林帯に入るとやはり風は弱くなる。上の方はまだ雪なのだろう、雨が降っている。三人で話をしながら下りていると、先ほどの年配の方も降りてきた。話を聞くと一人で不安になり後を付いて来たらしい。「今日はその方がいい。山は逃げないから」とDr.まっちゃんが諭す。「俺は引き返したのは初めてだ」と年配の方。よほど悔しかったんだろうな。でもその年配の方最後の急斜面で足を滑らせ30mくらい藪の中を転げ落ちた。顔は傷だらけだったが、これがガンガラ沢だったらケガじゃすまなかった。この年配の方やっぱり引き返してきて良かったよ。よく見たらピッケルも持ってないじゃん!この滑落以来よほどバツが悪かったのか言葉少なに駐車場を後にして行った。
下界に来て知ったニュースでは蔵王エコーラインも雪で凍結のため通行止めになったらしい。ことごとく今年は天気に嫌われているが事故を起こして人様に迷惑をかけなかっただけでもいいとしよう。


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