9/29朝日保全作業
2012/9/29~2012/9/30 朝日連峰合同保全作業(三方境)
当日朝早く自宅を出る事を考えると前泊した方がいいだろうと日暮沢の小屋に泊まる事にした。宿泊者はシミケンさん、作業には参加できなかったがハイジ、埼玉県からタモさん、そして埼玉県から金子さん&私の5名。当然人が集まると飲み物が入り、気分が良くなる。するとどうなるか?答えは翌日作業どころじゃなくなる。ところがどっこい、皆その辺は心得たもので9時過ぎには就寝、翌日に備えて床入りです。
翌朝29日 6:30にもなると続々とボランティアで作業を申し出た人たちが集まり始めた。西川山岳会の渋谷会長のあいさつで、いよいよ今年の朝日連峰の保全作業の幕開けです。
予定通り7:30小屋前出発、まずは木の根を階段にとりつきの急登を登っていく。この頃小屋番等で荷物が軽かったせいか、久々のフルバックパックがおも~い! そして蒸あつ~い!
ゴロビツの水場までおよそ1時間20分、清太岩山まで3時間弱といいペースで登っていくがこの辺からポツポツと落ちてきた。台風の影響だろう、翌日の夜にはこの辺を通過する予定、この日なんとかもってもらいたいとだれもが思う。竜門の分岐に出る頃には新潟側からの強い風に乗って霧雨が吹きつける横殴りの雨。4時間弱で竜門小屋到着、昼食をとり雨具と言うよりは防寒具に近い使い方でカッパを着て出発。この日のみボッカ隊として参加しているAXLはここで引き返すことに・・・と言う事は持っている荷物はKonchangと私に荷分け。ここまで持って来てくれれば後はなんとかなります、ありっと ごっざいぁした~(体育会系風に)
さあ出発して寒江山を目指すのだが、な~んも見えまへん、わてらは な~んも見えへんかったのどす。よって黙々歩く、ただただ黙々と歩く。結論としていいペース、竜門小屋から2時間弱で到着。しかも到着する頃には天気が回復傾向で濡れたシャツも乾き気味になっている。とは言え、折角早く着いたのだから早々に着替えて部屋干し。そして皆の到着を 「体を温める目的で」 飲みながら待つ。
何を飲みながら? 決まってるでしょう 酒ですよ!
この日 荷運びの作業をこなす。資材を作業現場まで運び、翌日作業しやすいように配置しておく。酒を飲むより大事な仕事だ(涙) もう飲んでるけど 大事な仕事だ・・・・ 途中で一旦止めるの辛かったけど・・・大事な・・・
夜の宴会 おっと間違い 夕食はお任せあれ。シミケンさん・Ryoちゃんそして私バーボンがいる。小屋料理はお手の物です。そしてとーぜん周りに人が集まってくる。手に持って集まってくる。
何を手に持って? 決まってるでしょう 酒ですよ!
そして夜は更けていく。(あっ ちなみにPM8:00までね)
30日。 この日がこの事業そのもののメインだ!前日の夜がメインじゃありません。天気も思いのほかよく仕事ははかどりそうだ。作業は大まかに班ごとに振り分けられ、前日の打ち合わせで最終確認を取っている。渋谷会長の号令で早速作業開始。作業内容を大分類すると次の三点になります。
- 石組みによる登山道の固定
- 土嚢袋を使ったV字浸食地の水流コントロールと前回作業の補修工事
- 緑化ネットの設置
細かく言えばそれぞれの作業ごとになん段階もの工程があり、なにげなく複雑に順序立てがあって、ここは慣れてるかどうかで効率が変わってくる。班長・副班長を中心に指示を出し各班とも着実に作業を進めていく。作業中の写真を見てもらえば分かりやすいのだが、作業中は撮影できなかったので施工後の写真を紹介したい。(下記)
7:00から10:00を目途に全員で作業を進めた。その後全員で作業の振り返りを行い終了となる。作業的には若干のやり残しがあり、昼食後やれる人間がやって行くという事で11:00現地解散となった。ここから直接下山するメンバーと一旦狐穴小屋に帰り昼食を取り、資材を用意しやり残した仕事を片付けていくメンバーに分かれる事になり若干違和感をおぼえる。どうせなら最後まで全員でやることとして頂きたかった。
小屋に帰り昼食後資材を持って小屋を12:00過ぎに出発、作業現場にて10名強の人数でやり残しを片付け、帰路につく。午前中より台風の影響なのか多少天候が崩れガスが出てきた。帰りも重量は減るもののごみその他のガサバる物でザックの大きさは変わらない。不思議なものだ。
下の日暮沢小屋に到着したのが16:40、なんとかヘッドランプを付けずに到着できた。
数年積み重ねてきた作業でようやく三方境の裸地化した傷が癒えようとしています。ただ植生の復元までには相当な時間を要する気がします。早く飯豊連峰の天狗の庭の様に植生が復元し見た目にも痛々しくない姿になる事を願うばかりです。
写 真
西川山岳会 渋谷会長のあいさつで今年の朝日保全作業の幕開けです |
今回荷上げ作業はありませんでした |
それでもRYOちゃんの赤いザックは20kgぐらいあります |
Konchangも90Lザックに荷物を詰め込んで登ります |
まもなく清太岩山です |
清太岩山で一休み 見よ この男衆の汗に光る上半身を! |
紅葉じゃありません ブナ葉虫によるブナ枯れです |
竜門の分岐 ここを左に行くと西朝日・大朝日方面、右に行くと寒江山・三方境・以東岳方面 |
いきなり飛んで寒江山 |
そして雨の中パチリ |
おっ 以東岳の方からガスが切れてきた |
登ってきた日暮沢から清太岩山に伸びる尾根とユウフンから竜門山に伸びる稜線 |
山全体が茶色に見えるのはブナ枯れのため |
北寒江山から新潟県の三面に伸びる相模尾根 |
水によりV字に抉られた浸食地に何段ものダムを造り水流をコントロールします そしてのり面に緑化ネットを張り植生を促します |
ダムは石組と土嚢袋の組み合わせで作られているのが分かると思います |
上部からの土砂流出を止めるよう椰子ネットに椰子繊維と砂を混ぜ込んだものを巻き、 バン線で地面に止めていきます |
作業を終えて帰路へ |
普段とは逆に山形側から新潟側へガスが流れてきます と言う事は東風 台風の影響か? 寒江山を超えた鞍部より竜門山を望む |